層別分析って⁉意外とお得になることも…【本日の分析】
《 2024年10月8日 》
本日分析した検体をご紹介いたします。
今回は木造家屋の外壁に使用されていた外壁です。層別分析のオプションがついていた為、建材を横から見た断面の写真を撮影しています。


断面写真を見ると、外壁が様々な層で構成されている様子が観察できます。
こういった外壁に使用されている仕上塗材は、下地となっているコンクリートの劣化防止などのために塗られており、「下塗り材+主材+上塗り材」から構成され一般的な塗料と比べて厚付けとなっています。
アスベストが検出された場合に、こういった層の『どの部分にアスベストが入っているか』を分析することを『層別分析』と言います。
まずは通常の分析を行い、アスベストの有無を確認します。
建材を粉砕・灰化・酸処理(前処理)して分析に適したフィルターの状態にし、顕微鏡で観察します。



フィルターからアスベストの一種であるクリソタイルを検出しました。
次に層別検査を行います。一番上の灰色、二層目の白、三層目の薄灰色、四層目の薄黄色に層を分類し、それぞれの分析を行いました。




今回は三層目の薄灰色にクリソタイルが含有しておりました。全体的に濃度が薄い印象のうえ、一部分の層でのみ検出されたので、推定含有率は『0.1~5%』です
層別分析を行い、どの層にアスベストが含有しているか調べる事でその後の処理方法が変わってきます。(全ての層にアスベストが含有していると見なすよりも処理するための金額も安くなる場合もあります)
特に外壁は内装よりもアスベスト除去の対応が大掛かりになりやすいので、含有の場合は層別分析を依頼した方がお得な場合もあります。ベスターでは層別分析のオプションは無料で付けられますので、ぜひ依頼の際にはご利用ください。
【分析担当:杉田・渡部】
【分析結果:含有】
クリソタイル(0.1~5%)、三層目より検出




