クリソタイル・・・ではないようです【本日の分析】
《 2025年6月3日 》
アパートの改修工事に伴い、トイレの排水管のアスベスト分析を承りました。
分析の結果、検体からはアスベストが検出されたのですが・・・
今回は別の繊維のお話です。
アパートやオフィスの配管にはトミジ管と呼ばれる石綿二層管が使用されていることが多いです。
耐火性能を高めるために塩ビパイプを石綿スレートで包み込んだトミジ管は、アスベストの含有率がとても高いことで知られています。

今回の建材も、断面からは純白の繊維がふんわりと姿を現しており、我々分析陣は「これぞ!」と色めきたった次第です。

建材から繊維を抜き取り、細心の注意を払って作成したプレパラートを偏光顕微鏡のもとへと誘います。



見まごう事なきアスベスティフォーム、ステージの回転に伴い、橙からセルリアンブルーへと変化する伸長の符号。消光角の方向もぴったりです・・・
が、出ないのです。分散色が。そして位相差が。



実はこの繊維、セピオライトと呼ばれる天然鉱物で、アスベストの代替品として利用されるそっくりさん的な存在でした。
先に述べたとおり、形状や光学特性はクリソタイルと一致する点が多く、実際にセピオライトをクリソタイルと誤判定しているケースも少なくありません。
しかしながらそこは似て非なるもの。当然すべての特性がクリソタイルと一致するわけではなく、分散色や位相差の現れ方、またX線チャートなどはセピオライトに固有の挙動を示すところから、クリソタイルとの区別が可能です。
灰化・酸処理の過程を経て真のクリソタイルの存在を確認し、分析結果のご報告となりましたが、「Not クリソタイル」を経ての含有判定となったため、判定作業はより一層の緊張感を帯びたものとなりました。
ベスターでは、経験豊富なスタッフが協力し、知識と技術を尽くして分析に臨んでおります。早く・正確な判定が可能ですので、ご入用の際にはぜひベスターにお声がけください!
アスベストはベスター!!
【分析担当:中林・菅】
【分析結果:含有】
クリソタイル0.1~5%

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