いつもより更に危険なアスベスト!アモサイト【本日の分析】
《 2024年10月4日 》
本日分析した検体をご紹介いたします。
今回は木造家屋の外壁に使用されていたサイディングです。
サイディングは外壁などに多く使用されている成形版の一種で、解体工事やリフォーム工事などでも取り扱うことが多い建材です。


今回のサイディングは表面に塗装がされていました。よく見るとサイディング部分から繊維が飛び出している様子を見ることができます。(別名茶石綿といわれている通り茶色っぽい針のような繊維の集まりに見えます)
目視でも観察できたことから今回は前処理を行わずに分析しています。
また、今回は検出された繊維の特徴からいつもと違う浸液(1.680)で検査しました。



前処理をしていない建材の状態での分析においても繊維が複数発見されたことから、推定含有率は『5~50%』です。今回は層別検査のオプションがついていましたが、こちらは下側の白のサイディング部分から検出しました。
サイディングにアスベストが含有している場合、クリソタイルのみ含有のものやクリソタイル・アモサイトの2種混合の物が多い印象ですが、今回の建材にはアモサイトのみの含有となっておりました。
日本国内でのアスベストの使用は90%以上がクリソタイル、残りの10%がその他のアスベストとなっており、ベスターでも検出されるアスベストはクリソタイルがとても多いです。ですが、身体に与える毒性は今回検出されたアモサイトやクロシドライトの方が高く注意が必要です。
外壁材の場合は特に、劣化によるひび割れ等から飛散する可能性もございますので、適切な飛散防止処置を行って作業を行う事が重要です。
【分析担当:杉田・井出】
【分析結果:含有】
アモサイト(5~50%)、サイディング部分から検出
アモサイトについてくわしくはこちらの記事をご覧ください。
【基礎知識】アモサイトについて




